酒さとは
顔特にほほ、鼻部にほてりや赤みがみられる慢性炎症でかゆみを伴うことがあるほか、悪化したまま放置していると、鼻周辺が腫れあがって鼻瘤になることもあります。男性よりも30代から更年期の女性に多い傾向があります。
【酒さのタイプ】
- ■紅斑毛細血管拡張型
- 顔が赤くなり、毛細血管の拡張
- ■丘疹膿疱型
- 赤い盛り上がりや膿のたまったニキビのようなぶつぶつがみられ、しばしば毛包虫が顕検でみられます
- ■3度酒さ 鼻瘤
酒さの原因
酒さの原因は明確には特定されていません。慢性的な化粧品や金属アレルギーでのかぶれや寒暖差などから発症することもあります。
またステロイド酒さと言って顔にステロイドを一定期間外用すると中止により、酒さ様皮膚炎となります。
悪化要因として、紫外線、温度差、刺激物の摂取、飲酒、化粧品、過剰な皮脂、ストレス、ニキビダニなどがあります。
細かく見る為にダーモスコピーを用いて診察しています
酒さの治療
酒さの治療は、治癒というよりも寛解や緩和を目指す、症状のコントロールを目的としています。自宅でスキンケアなどをするだけでは改善がむずかしく、医療機関での適切な治療(外用薬、内服薬、レーザー治療など)が必要となります。
- ロゼックスゲル(メトロニダゾール)。抗菌薬で赤ら顔の治療に有効です。
- イオウカンフルローション
- 抗生物質の内服
- 瘀血傾向のことが多く漢方薬の併用も良いでしょう。桂枝茯苓丸、当帰芍薬散、加味逍遥散、白虎加人参湯 等
当院では上記治療に抵抗性の方にイベルメクチンの外用も行っています
その他
- アゼライン酸クリーム(欧米では治療薬として使われています。日本では化粧品として使われており 妊娠中も使用でき当院でもお取り扱いしています)
- レチノイド外用
- ノーリス(自費治療)
- ■スキンケアの重要性、悪化因子の除去
- 酒さの方はダーモスコピーで観察すると皮膚が薄く血管が透けて見えることが多く化粧品の使い方が非常に重要です。
また悪化因子である紫外線や温度差、タオルなど皮膚に触れるものに注意が必要です。
